ラベルのない缶詰の謎

「ラベルのない缶詰をめぐる冒険」アレックス・シアラー

アレックス・シアラーさんはのお話は、
人間味を大切にしている所と、
イギリスらしいシニカルな笑いの部分が気に入っています。

本書では、ラベルのない缶詰という設定が好きでした。
ラベルが剥がれて、中に何が入っているか分からない。
重さや、振ってみた時の音なんかを頼りに
缶詰を選ぶ、賭け的な要素。
ラベルのない缶詰が、丸ごと1つの謎になっているというのは、
大人でもわくわくします。

ストーリーは、もう少し渋めの展開だったらよかったかも。
普通の子どもにでも起こり得そうなお話の方が、
よりリアルでいいかなあと。
でも、子ども向けだと、ある程度ドタバタしていた方が
分かりやすくていいのかなあ・・・?

なあんて思っていたら、
似たような事件が、実際に某国で起きていたんですね。
これが現実的じゃない、と思えるのは、
日本だけなのかもしれません。

それにしても、この装丁画は、最近よく目にします。
米澤穂信さんの“春期限定いちごタルト事件”シリーズや、
舞城王太郎さんの“みんな元気。”、
ミステリフロンティアにも1冊あったなあ・・・。
思わず目を惹かれる装丁画です。

ラベルのない缶詰をめぐる冒険 ラベルのない缶詰をめぐる冒険
アレックス・シアラー (2007/04/25)
竹書房

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キキちゃん、19歳!

「魔女の宅急便 その5 魔法のとまり木」角野栄子

数年置きに、ぽつぽつと発刊されてきた
魔女の宅急便シリーズですが、
その5では、キキちゃんがとうとう19歳になっていました。

児童文学にしては珍しい、高年齢の主人公ですが、
それでもやっぱり小さい子向けで、
やわらかくて優しい言葉づかいで描かれた物語っていう所は、
スタート時から変わっていません。

最近の児童文学では、子どもたちに共感を持たせるためか、
いじめや虐待、塾での悩み、ゲーム的なファンタジーなど、
殺伐とした内容だったり、アニメっぽかったりする物も
数多くあるのですが、
本書からは、昔懐かしい児童文学が感じられました。

小さい子に夢を与えられる
プラス、大人達がどこか懐かしいと思える物語、というポジションが、
宮崎アニメとの共通点なんでしょうね。

魔女の宅急便 その5 (5) 魔女の宅急便 その5 (5)
角野 栄子 (2007/05)
福音館書店

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