ジュブナイル向け

「一瞬の風になれ」佐藤多佳子

遅ればせながら読みました、本屋大賞。
読みやすく、大衆的で、人情に厚い、エンターテイメント。
本屋大賞の大賞受賞作って、
すっかりカラーが出来上がってきましたね。

でも、これって、ジュブナイル向けだよなあ・・・。
大人が読んでもいいんだけれど、
照準&難易度は、小学校の高学年〜高校生。

“バッテリー”を売って以来、児童文学をせっせと
一般向けにおろしているみたいだけれど、
異常な読みやすさと、邪気の無い世界は、
確かにウケやすいんだろうなあ。

そう思いつつ、一般向けの文学賞には、
やっぱり一般向けの本が選ばれて欲しいという
気もしました。
そうか、森見登美彦が次点なのか・・・。

一瞬の風になれ 第一部  --イチニツイテ-- 一瞬の風になれ 第一部 --イチニツイテ--
佐藤 多佳子 (2006/08/26)
講談社

この商品の詳細を見る

テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌

お酒とつまみと恋の謎

「Rのつく月には気をつけよう」石持浅海

お酒+つまみ+恋の謎。
渋いグルメ雑誌か何かに、連載されて欲しいような、
軽快で小粋なミステリでした。

お酒のおつまみと言えば、
凝った物とか、こだわりのある物だけじゃなくって、
意外とジャンクな物が美味しかったりもします。

晩ご飯代わりに、
ポテトチップス1袋+ビールとか、
ワイン+チーズケーキ(でっかいカットで)とか。
ワイン+生チョコも美味しかった・・・。

本書の中で、インパクトが強かったのが、
チキンラーメン(生)。
すっごい体に悪そうだけど、
試してみたくなりました。

Rのつく月には気をつけよう Rのつく月には気をつけよう
石持 浅海 (2007/09)
祥伝社

この商品の詳細を見る

テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌

インシテミル?

「インシテミル」米澤穂信

凄く良かったです。最後まで楽しめました。
私のような、中途半端なミステリファンでも
充分満足したのですが、
ディープなミステリファンの方だと、
もっと深読みできたのかなあと、
自分の力不足を嘆いてしまいました。

定番中の定番とも言える舞台設定なのですが、
この手のジャンルって、
納得できなかったり、物足りなかったり、
説明くさかったりして、
すっきり満足できた事って少ないです。

その点、さすが米澤穂信さん!ですね。
どの作品でも、読み手を落胆させず、
きっちり仕上げてくれるのが嬉しいです。

インシテミル インシテミル
米澤 穂信 (2007/08)
文藝春秋

この商品の詳細を見る

テーマ : 紹介したい本 - ジャンル : 本・雑誌

少し凝った家庭料理が!

「僕の双子の妹たち」白石公子

食べ物に重きを置いて書かれている小説は、
ずるい!と思いつつも、大好きです。

この本は、数年前に読んで以来、
この季節になると、再読したくなります。
特に、食べ物の部分を。

両親に急死された兄+双子の妹が、
料理が趣味の祖父と、
新たな生活を始めるというストーリーなのですが、
このおじいちゃんが作る料理が、
ちょっとだけ凝った家庭料理という、
ジャストなポジション。
ついついうちでも真似をしたくなってしまいます。

再読したくなるのが、どうしてこの時期になるかというと、
鶏団子鍋が食べたくなる&生秋鮭が旬だから。

兄弟って、割と早い時期に
バラバラになってしまうものですが、
最後の、濃い兄弟生活っていうのも、
体験してみたかったです。

僕の双子の妹たち 僕の双子の妹たち
白石 公子 (2004/06)
集英社

この商品の詳細を見る

テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌

犠牲

「サクリファイス」近藤史恵

ロードレースに、男くさい世界!
本当に近藤史恵さんか?と、
思わず表紙を見直してしまうくらいでしたが、
読み終えてみると、ある意味、近藤史恵さんらしい作品でした。

自転車で、空気抵抗を考慮した軽装で、
しかもあのほっそいタイヤで、
車に負けないスピードを出すなんて、
ロードレースって凄いものです。

全然知らなかった世界にちょこっと触れただけでも、
何だか面白かったです。
来年はツール・ド・フランスとか、
見てみようかなあと思いました。

サクリファイス サクリファイス
近藤 史恵 (2007/08)
新潮社

この商品の詳細を見る

テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌

宇宙はでっかい・・・

「スペースプローブ」機本伸司

SFは嫌いではないのですが、どうにも入りにくくて
年間数冊程度しか読んでおりません。

その中でも、機本伸司さん(あと北野勇作さんとか)は、
親しみやすいような、とっつきにくくないような、
入口が広いような気がして、
喜んで手にしています。

毎回、途方もなくビッグな難題に取り組んでいる
登場人物達ですが、何かしら、ちゃんと解決して、
これでいいんだなあ・・・という終わり方をしてくれます。

今回は、宇宙物。
宇宙って、夢はあるけれどお金がかかりますね。
ポアンカレ予想どころか、
月へさえもなかなか手が届きません。

スペースプローブ (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) スペースプローブ (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
機本 伸司 (2007/07)
早川書房

この商品の詳細を見る

テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌

選び抜かれた晩ごはん

「おいしい庭」筒井ともみ

自分の好きな事を、熱く語っている本って好きです。
中でも、おいしい物に関するのは、大好き。
美食家と呼ばれる方々のエッセイも好きだし、
食べ物の描写を、妙に大切にしている小説も好きです。

筒井ともみさんの食べている物って、
他の方々とちょっと違うなあと思いました。
食べ物へのこだわりというか、執着というかが。
本当に自分がおいしいと思える物を、
丁寧に選び抜いて口にしているようなお食事なのです。

1週間の晩ご飯を書き出した、
“私の晩ごはん”の表だけでも、
ぜひぜひご覧になってみてくださいませ。

私は、水羊羹とお酒について語られている所に、
強く強くシンパシーを感じました。
甘い物&お酒、そして本。
これを無くして、日々暮らしていけず、です。

おいしい庭 おいしい庭
筒井 ともみ (2007/05/23)
光文社

この商品の詳細を見る

テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌

瞬速で

「家日和」奥田英朗

本を読むのは、決して速いほうではないのですが、
奥田英朗さんのエンターテイメント系って、
もの凄いスピードで読み終わってしまいます。

漫画を読むのと変わらないくらい、というのは言い過ぎですが、
あまりにもあっさりと、する〜っと、
ポカリスエットが喉を通りすぎていくが如く?
短時間で消えて無くなってしまいます。

楽しめることは楽しめるし、
何しろ軽いので、気楽に手に取れるのですが、
楽しめた時間/本のお値段 で換算すると、
物足りない・・・と思ってしまう貧乏性です。

でも、世間では、こういう超軽量級小説が売れるんだよなあ。
私は、お金を払った分、うんと長く楽しませて貰いたいと
考えちゃうのですが。

家日和 家日和
奥田 英朗 (2007/04)
集英社

この商品の詳細を見る

テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌

書くのも、読むのも。

「桜庭一樹読書日記」桜庭一樹

書くことはプロだとしても、
読むのは好まないとか、
読む方は一般人並みという作家さんは多い。

日本語はぺらぺら喋れるけれど、
読書嫌いだったり、作文が苦手だったりするのと同じで、
書く・読む・聞く・話すというのは、
それぞれが全く異なる技術ですよね。

よく、文学賞の審査員として、
著名な作家さんの名前があげられているけれど、
あれってどうなんでしょう?
書く方はともかくとして、人の作品を評価するっていうのは、
また別の能力だと思うんだけれどなあ・・・。

桜庭一樹さんは、プロの作家さんですが、
読書家としてもなかなか。
いつ作品を書いているのだ?と思ってしまうほど、
新旧様々な本を読まれています。
読むのも速い、書くのも速いんでしょうかね。

桜庭一樹読書日記―少年になり、本を買うのだ。 桜庭一樹読書日記―少年になり、本を買うのだ。
桜庭 一樹 (2007/08)
東京創元社

この商品の詳細を見る

テーマ : 最近読んだ本 - ジャンル : 本・雑誌

ラブコメ+レシピ集

「アマンダの恋のお料理ノート」アマンダ・ヘッサー

小山薫堂さんや、渡辺満里奈さんのコラムを読む度に、
なんて羨ましい人達なんだ!と思っていましたが、
そういった、食に精通している方々と
おつき合いする、もしくはお近づきになるというのは、
大変な事なんだなあ・・・と思いました。

アマンダ・ヘッサーさんは、NYタイムズのフードライターで、
本書は、日曜紙に隔週くらいで掲載されていた、
フードコラムを1冊にまとめた物。

フードコラムとは言っても、
ブリジットジョーンズの日記ばりに、私生活が記録され、
英米ラブコメ+レシピ付きといった内容です。

フードライターだけあって、
載っているレシピは本格的。
試してみようとは思ったのですが、
材料を揃えたり、手順を考えたりするだけで
いっぱいいっぱいでした。
誰か作ってくれないかなあ・・・。

アマンダの恋のお料理ノート (集英社文庫) アマンダの恋のお料理ノート (集英社文庫)
アマンダ ヘッサー (2004/06)
集英社

この商品の詳細を見る

テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌

読み比べてみよう

「雲の上の青い空」青井夏海

宅配便のドライバーが主人公の、
お茶の間ミステリー、連作短編。
よくある体裁の、よくあるミステリでした。

主人公の職業が、元探偵だという事が、
もう少し生かされていれば、
そして、もう少しキャラクターが立っていれば、
魅力的だったのかも。
タイトルからしても、すぐに忘れちゃいそうだし・・・。

印象深いと言えば、同じく宅配便をテーマにした、
坂木司さんの“ワーキング・ホリデー”の方が上でした。
こちらは、元ホストという職種のギャップが面白かったし、
お得意の、人間味あふれるタッチが良かった。

私としては、坂木司さんに一票なのですが、
どうぞ、読み比べてみてください。

雲の上の青い空 雲の上の青い空
青井 夏海 (2007/07/24)
PHP研究所

この商品の詳細を見る


ワーキング・ホリデー ワーキング・ホリデー
坂木 司 (2007/06)
文藝春秋

この商品の詳細を見る

テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌